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コラム

COLUMN
2021.07.08

大工工事業の建設業許可をとる!工事内容や要件を解説

建設業許可は、2種類の一式工事業と27種類の専門工事業の計29業種に分類されています。

この記事では、29業種のなかの「大工工事業」という業種について解説します。

大工工事業とは

大工工事業は、500万円以上の「大工工事」を請負うのに必要となる許可業種で、27種類の専門工事業のうちの1つです。

なお、元請業者として大工工事を請負い、下請業者に合計4,000万円以上発注する場合は、大工工事業の特定建設業許可が必要となりますので注意しましょう。

大工工事の内容

建設業許可申請の手引きおいて、大工工事とは次のような工事と定義されています。

  • 木材の加工又は取付けにより工作物を築造する工事
  • 工作物に木製設備を取付ける工事

元請・下請に関係なく、木材や木製設備等の取り扱いがメインとなる工事は大工工事に分類されます。

具体的な工事名称の例
大工工事、型枠工事、造作工事

大工工事に似ている他の業種

専門工27業種のなかには、「建具工事業」という業種があるので、たとえば木製のドアを取付ける工事等は大工工事ではなく建具工事に分類されます。

大工工事業のよくある誤解

建築工事業(建築一式)の建設業許可を受けていれば、大工工事も金額制限なく請負えるという誤解が非常に多いのですが、建築工事業の建設業許可をもって金額制限なく請負えるのはあくまで「建築一式工事」のみです。

新築等の建築一式工事ではなく、大工工事をメインとして請負う場合は、建築工事業ではなく大工工事業の建設業許可が必要となるので注意しましょう。

大工工事業の専任技術者要件

建設業許可を受けるには、業種ごとに一定以上の資格または実務経験を有する人を営業所に配置しなければなりません。

大工工事業の専任技術者になれる資格

  • 一級建築士
  • 二級建築士
  • 木造建築士
  • 一級建築施工管理技士
  • 二級建築施工管理技士(仕上げ)
  • 一級技能士(建築大工・型枠施工)
  • 二級技能士(建築大工・型枠施工)★1
  • 監理技術者資格者(大工)

★1 二級技能士の場合、合格後3年以上の大工工事業の実務経験が必要です。

特定建設業許可の場合は、上記資格のうち、一級資格者、監理技術者資格者だけが専任技術者になることができます。

実務経験により専任技術者になる場合

上記のような資格がなくても、大工工事の施工について10年以上の実務経験を有する人は、大工工事業の専任技術者になることができます。

また、大工工事業に係る指定学科の高校を卒業している場合は卒業後5年、大学を卒業している場合は卒業後3年の大工工事に関する実務経験を有していれば専任技術者になることができます。

大工工事業に係る指定学科

  • 建築学
  • 都市工学

上記の学科の高校または大学を卒業している場合は、必要な実務経験期間の短縮が認められます。

建築学、都市工学に関する学科として認められる具体的な学科名には次のようなものがあります。

建築学に関する学科
環境計画科、建築科、建築システム科、建築設備科、建築第二科、住居科、住居デザイン科、造形科
都市工学に関する学科
環境都市科、都市科、都市システム科

類似学科については、学科名の末尾の「科」「学科」「工学科」は、他のいずれにも置き換えが可能です。

上記の類似学科名に記載がない学科でも、履修内容が上記のような建築に関するものであると認められる場合は、個別相談により指定学科とみなしてもらえるケースもあります。この場合は、卒業証明書とあわせて履修証明書や成績証明書など取り寄せ、どのような内容の学習をしたかを提示して事前に審査庁に相談しましょう。

大工工事の実務経験証明方法

大工工事業の専任技術者の要件を実務経験により満たすためには、経験を有することはもちろんですが、その経験を書類で証明できるかどうかが重要なので、建設業許可申請において必要な書類について解説します。

大工工事の実務経験を証明するうえで最初に確認するべきことは、経験を積んだ企業が、在籍時に大工工事業の建設業許可を受けていたかどうかであり、各ケースの必要書類は次のとおりです。

許可あり企業での経験の場合

  • 被保険者記録照会回答票
  • 建設業許可通知書の写し
  • 専任技術者証明書
  • 実務経験証明書
  • 指定学科の卒業証明書
  • 健康保険被保険者証の写し

許可なし企業での経験の場合

  • 被保険者記録照会回答票
  • 工事請負契約書等
  • 専任技術者証明書
  • 実務経験証明書
  • 指定学科の卒業証明書
  • 健康保険被保険者証の写し

被保険者記録照会回答票とは

この書類は、いわゆる専任技術者になろうとする人のこれまでの年金記録です。

年金事務所に行くと即日発行してもらえる書類で、どの企業の厚生年金保険にいつからいつまで加入していたかを確認できます。

この書類により、まずは大工工事を経験した企業に常勤で在席していたことを証明します。

※審査庁によっては取締役として登記されていれば厚生年金保険に加入していなくても過去の常勤を認めるというルールを設けている場合がありますので、実務経験証明証明の準備着手時に申請先の自治体に確認すると良いでしょう。

建設業許可通知書の写しとは

建設業許可新規取得時、5年に一度の更新時にすべての会社・個人に発行される書類です。

A4一枚の普通紙で発行されますが、とても重要な書類で、建設業許可の業種や有効期限が記載されています。

建設業許可通知書に大工工事業と記載があり、その有効期間中、被保険者記録照会回答票によってその企業に在籍していたことを証明できれば、その期間における大工工事の実務経験が認められることが多いです。

ただし、通知書に記載されている許可の有効期間の満了時に更新手続きをせず、許可が抹消されている企業については、抹消の日までの経験を認めてくれる行政庁と認めてくれない行政庁に分かれるので、必ず事前に確認しましょう。

※建設業許可申請の実務においては、許可の通知書がなくても、行政側が行政内での確認により許可の有無を確かめてくれる場合が多いので、許可の通知書が手に入らない場合は、申請先の窓口に問い合わせしましょう。

工事請負契約書等とは

大工工事業の建設業許可を受けていない企業でも、500万円以下の大工工事については、請負い及び施工をすることができます。

このような、大工工事業の建設業許可を受けていない企業における経験も専任技術者の実務経験年数に含めることができるのですが、この場合、大工工事を請負っていたことを証明するため、工事請負契約書等を証明する期間通年分用意する必要があります。

工事請負契約書がない場合は、注文書、請書、請求書(通帳で入金確認)等でも、大工工事を請負い、施工していることが確認できれば経験は認められます。

専任技術者証明書とは

建設業許可申請書類のなかに、様式八号の専任技術者証明書という書式があります。

様式第八号 専任技術者証明書

ここには、専任技術者の氏名、住所、生年月日等の個人情報の他、専任技術者が担当する業種ごとの資格の種類または実務経験など、どのように要件を満たしているのかを、記号により記載することになっています。

実務経験証明書とは

続いて、様式第九号の実務経験証明書という書式があります。

様式第八号 実務経験証明書

この書類は、専任技術者の要件を実務経験で満たす場合にのみ必要となる書類で、資格により要件を満たす場合は不要となります。

実際に担当した大工工事について具体的に記載し、その経験年月が必要な期間を満たすように記載しましょう。

前記の被保険者記録照会回答票における厚生年金加入の期間、大工工事業の建設業許可が有効であった期間、または工事請負契約等が用意できる期間と同期間の経験を記載する必要があります。

指定学科の卒業証明書とは

前記の建築学または都市工学に関する学歴により実務経験証明年数を短縮する場合、学校から卒業証明書を取り寄せて、基本的には原本を提出することになっています。

卒業証明書の取り寄せ方法は、学校ごとに案内があるはずなので、卒業した学校に確認してみましょう。

健康保険被保険者証の写しとは

専任技術者が、建設業許可を申請する企業に現在常勤であることを健康保険証の写しを提出することにより証明します。

後期高齢者である場合や、健康保険組合のカードデザインの都合上、健康保険証に申請する企業名が記載されていない場合は、健康保険証の写しとあわせて、次のいずれかの書類等により常勤を証明する必要があります。

  • 健康保険・厚生年金保険の標準報酬決定通知書
  • 住民税特別徴収税額決定通知書
  • 法人の場合は直近の法人税確定申告書における役員報酬明細
  • 個人事業の場合は直近の確定申告書
  • 被保険者記録照会回答票
  • 健康保険組合発行の資格証明書

※上記一覧は申請先ごとの審査基準により異なる可能性があります。

※神奈川県等、一部の審査庁では専任技術者が代表取締役である場合には健康保険証の写しを求めないという取り扱いもあります。

専任技術者の詳しい解説はこちら

大工工事業まとめ

大工工事業は、一人親方からゼネコンまで、あらゆる規模の企業が取得しており、建築工事業や内装仕上工事業などとあわせて申請することが多い業種です。

建築士や建築施工管理技士を専任技術者として申請する場合は、今後、大工工事の請負い予定がなくても同時に取得しておくと良いでしょう。

この記事では大工工事業にフォーカスして解説しましたが、建設業許可はその他の要件も含めて非常に複雑で厳しいルールが多く定められています。

建設業許可全体の要件はこちら

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行政書士法人ストレート
行政書士 大槻 卓也
執筆者

建設業特化の行政書士法人ストレートの代表行政書士。年間申請数は300件を超える。建設業者のみならず行政書士、他士業からも多くの相談を受けるプロが認める専門家。誠実、迅速な対応で建設業者の発展に貢献します。

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弊社は、建設業関連業務に特化している行政書士法人です。東京都、神奈川県、埼玉県を中心に建設業許可に関する手続きを年間300件以上代行しており、難易度の高い申請の実績も豊富です。

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